Tower of Fantasy
サーラが謝ると、リフレットはぽかんとした。

そして…


「お…お姉さまとお呼びしてもいいですか?!」


「…は?」


「お姉さまのためなら何でもいたしますわ!」


リューロはしばらく呆然としていたが、はっと我に返った。

そしてチャンスとばかりにリフレットに声をかけた。


「リフレット。サーラ『お姉さま』はお前に離れてほしいそうだ。また『呪われた姫の塔』で会おうってさ」


その瞬間、リフレットの顔が引き締まった。


『呪われた姫の塔』は、今まで誰も還ってきた者がいない呪われた塔。冒険者にとって憧れと畏怖を抱かれる塔。


「…お姉さまたちは、あの塔へいかれるの…」


「まぁ…最終目標でね」


リフレットは少しうつむき、パッと顔を上げた。


「分かりました!今の私では力不足。修行してまいります!塔で会いましょう!」


そう言ってギルドから走って出て行ってしまった。
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