Tower of Fantasy
「サーラ、ルイス。ありがとう」


「もう、お父さんってば。おばあさまに何言われようが私の父さんは1人しかいないんだから…」


「そうですよ。何言われたって気にしなくていいです」


サーラとルイスの言葉に、リューロは小さく微笑んだ。

初恋の彼女はきっと、こいつと幸せになれるだろう。

そう思いながら。


「リューロも僕のためにありがとう」


アレフの言葉にハッと我に帰り、


「師匠のためなら火の中水の中…!」


そう言って笑いを取っておいた。





ガシャーン!!





「あああ!また何かが起こったかもしれない!行ってくるわ!」


ドレスのまま器用にダッシュしていくサーラの後をルイスも追う。




誰よりもお似合いな二人に少し胸を痛ませながら…



サーラの幸せを祈った。
< 36 / 69 >

この作品をシェア

pagetop