Tower of Fantasy
「アクア!」


「サーラ!」


アクアはサーラの顔を見た瞬間、文字通り飛んでサーラに抱きついた。

サーラはアクアを抱きとめ、


「ねぇアクア、この人知っている?」


といった。

アクアは不思議そうにサーラの後ろにいるハーフエルフを見て…。


「『氷昌斬撃吹雪氷の舞混沌呼び覚ませし地獄の凍え』『フリーズフローズン』!」


突然魔法を放った。


「ちょっ…アクア何やって…フィリウス大丈夫?!」


サーラは悲鳴を上げ、中で不思議そうにしていた男勢も驚いて入り口に集まった。


「ああ、大丈夫だよ」


フィリウスは防御魔法で結界を張って無事だった。

それを見たアクアは舌打ちをし、


「『モソウラガミテトヒス』『ディルシオス・ラオスローザ』!!」


と、アクアの魔法の中で1番威力が高い無属性魔法を詠唱をかなり短くして放った。


「ちょ、アクアギブ待って結界壊れた俺死んじゃう!」


「アクアやめなさい!」


サーラの制止に渋々攻撃をやめたアクアは、フィリウスを睨んだ。


「なぜ貴様がここにいる。出て行け」


「俺ここの養子になったんだけど…」


「いいから出て行け。そして死んでしまえ、裏切り者」


アクアの怒りに歪んだ顔を見て、サーラはこれはまずいと思った。


「ルイス、準備はできてる?」


「ああバッチリだいつでも出れる」


「じゃあもう出ましょうか父さん行ってくるねリューロをよろしく!」


サーラはアクアを抱えたまま、ルイスは全員分の荷物を抱え、屋敷を飛び出した。
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