Tower of Fantasy
「グアアァァァァァッッ!!」


突っ込んでから目にも留まらぬ速さでロングソードを抜いたサーラは、モンスター討伐を始めた。


「『風よ纏え』、『ウェアウィンド』」


全身に風を纏い、もともとカンスト気味のスピードをさらに上げる。

神風のように、モンスターの間を駆け抜ける。

サーラが通った道には、モンスターがいなくなる。その代わり死体ができる。


彼女にとって、フォレストミノタウルスなど相手にもならなかった。


30秒ほどで群れを全滅させたサーラは、息も切らさず戻ってきた。


「お疲れ」


ルイスがそう声をかけると、サーラは少し微笑んだ。

そして顔を引き締め、


「急ぎましょう。なんだか嫌な予感がするわ」


そういった。

荷物を持ち、アクアは自分に浮遊魔法をかけた。


「モンスターと遭遇しても足を止めずに私とルイスで討伐。『風よ纏え』。『ウェアウィンド』」


サーラとルイスの体を風が包む。


風の加護を受けたサーラとルイスはとても速く走り、アクアはその後ろを遅れることなく飛んでついていった。
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