Tower of Fantasy
「ここが塔を残して滅んだ国…」


サーラは小さく呟いた。

荒れ果てて至る所にモンスターがいる。空にも大地にもモンスターがいて、もともと人が住んでいたとは思えなかった。

ポツンと建った塔はとても高く、天辺あたりにはモンスターがいなかった。


「…サーラ」


「何?」


「本当にドラゴンの巣に行くのか?」


「行かないわ。私達が行くのは、あそこよ」


サーラが指さしたのは、塔。


「やっぱりな」


ルイスは少し苦笑した。


「さっきまでと同じ行き方で、最短で塔を目指すわよ」


「「了解」」


サーラたちは駆け出した。
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