アイドルの兄と地味な妹・1
「長谷川先輩と付き合ったりするからよ…
私が付き合うはずだったのに…」
そう言って鶴崎さんは
口に貼られているガムテープを剥いだ
痛っ!!
目のガムテープは剥がしてくれなかった
「どうしてこんな事するの?」
「どうして?
そんなの当たり前よ、先輩と別れなさい
でないと、こうなるわ」
見えないけど
多分数人の足音がする…
「好きにして頂戴」
「綺麗女が酷い姿だぜ」
え…
背筋が凍った
顔を触られた
しかも抵抗出来ないように
手は後ろ手だったのが
頭上に上げられて
何処かにつながれた
「何すんのよ!」
私は男の手に噛み付いた