したたかな彼女
「あ! もうこんな時間!」
自分の携帯電話の時計を見て、まりえは慌てだした。
「あたし、友達とご飯食べに行く約束してるんだよ」
「そっか。 あれ、もう六時?」
水谷も自分の携帯電話を見て言う。
「また遊ぼうよ」
まりえは携帯電話を掴み、立ち上がった。
「おう、じゃあね」
芳樹と水谷の声が重なる。
まりえは笑い、手を振りながら小走りで芳樹の部屋を出て行った。
その日、三人は三時間くらい話し合ってたかな。
まりえは七時から友達と夕食を食べる約束をしていたから1抜けした。