したたかな彼女
高校の友達とルームメイトの友達
プルルル♪
耳元で志保の携帯電話が鳴った。
ビックリして目を覚ました志保。 気がついたら寝ていたらしい。
「・・・」
寝ぼけながら携帯電話を掴んだ。 時刻は6時11分。
相手は高校時代からの友人の里花だ。
「・・・もしもし」
『あ、寝てた~?』
「うん、電話で起きた」
『今、仕事終わったんだけど、今いい? 遊ばない? 時間かかる?』
「大丈夫。 化粧直しするだけ」
『じゃあ、7時に迎えにいくよ』
「うん」
『もぉ! 気になっちゃってさ、遊んだんでしょ? 芳樹さんと』
芳樹の話は一目ぼれ当初から好きな人がいると里花にしてあった。 今日の事だって話済み。
「うん・・・それがさぁ~」
『なになに?』
「後で話すよ」
『おお、了解。 じゃ7時に』
電話を切って、ぼうとする。 3時間も寝ていたから今夜は眠れそうに無い。
芳樹は起きたのだろうか。 まだ寝ているかもしれない。
そんなこと考えながら、志保は里花を待った。