カワイイ子猫のつくり方
「何だあれ…?もしかして子ネコかっ?うわ…えげつねェな!喰うのかな?…って、おい朝霧…?お前どこ行くんだよ?」
「悪い…トイレ。少し抜ける」
「はぁっ?キーパーはっ?」
「どうせ暫くボールは来ないさ。…すぐ戻る」
この時間、教師は席を外している。
朝霧はそのままトイレへ行く振りをしながらカラスが騒いでいる方へと足を向けた。
その一点を見つめながら足早に真下辺りまで近付くと、足元にあった石ころをひとつ拾う。
そして子猫を掴んで飛び続けているカラスに狙いを定めると、思いっきりそれを投げつけた。
バシンッ!!
その石はカラスに見事に命中し。
思わぬ打撃を受けたカラスは奇声を発すると、羽をバタつかせて一瞬バランスを崩して落ち掛けた。
そして、その弾みで子猫を取り落としてしまった。
「みゃあーーッ!」
突然の衝撃と周囲に舞い散る黒い羽根。
そして突如離されたその身は引力のままに急降下する。
カラスに食べられるのだけは、どうやら免れたみたいだけど、これは流石に。
(もうダメだ…)
瞬時に頭の中でそう思った。
だけど。
落ちていく景色の中に見知った人物が映った。
(あさ、ぎり…っ?!)
朝霧は、こちらを見上げて手を僅かに広げ、受け止める態勢をしていた。
「悪い…トイレ。少し抜ける」
「はぁっ?キーパーはっ?」
「どうせ暫くボールは来ないさ。…すぐ戻る」
この時間、教師は席を外している。
朝霧はそのままトイレへ行く振りをしながらカラスが騒いでいる方へと足を向けた。
その一点を見つめながら足早に真下辺りまで近付くと、足元にあった石ころをひとつ拾う。
そして子猫を掴んで飛び続けているカラスに狙いを定めると、思いっきりそれを投げつけた。
バシンッ!!
その石はカラスに見事に命中し。
思わぬ打撃を受けたカラスは奇声を発すると、羽をバタつかせて一瞬バランスを崩して落ち掛けた。
そして、その弾みで子猫を取り落としてしまった。
「みゃあーーッ!」
突然の衝撃と周囲に舞い散る黒い羽根。
そして突如離されたその身は引力のままに急降下する。
カラスに食べられるのだけは、どうやら免れたみたいだけど、これは流石に。
(もうダメだ…)
瞬時に頭の中でそう思った。
だけど。
落ちていく景色の中に見知った人物が映った。
(あさ、ぎり…っ?!)
朝霧は、こちらを見上げて手を僅かに広げ、受け止める態勢をしていた。