幸姫


 「向こうについたら全てを話す。姫自身のことも、王様のことも王国の事もな」


 秋夜さんはそう静かに言うと、後はずっと黙りこんだままだった


 「……あのさ、私は姫じゃなくて唄花。唄花って呼んでよ」


 「………気が向いたらな」


 結局、その後は何も話さないまま時間が過ぎた


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