彼女と彼らの6ヶ月の物語
「君、何かの有段者?」
「え、あ、はい。」
唐突に聞かれた。
「へぇ…こいつ、ただのチンピラっぽいから君のが悪くなっちゃうかもしれないね?」
「え、まぁそうですよね。」
だから困ってんです!!と言いたい気持ちを押さえた。
………………――――――――――。
な、なんなのこの沈黙。
と思い始めたとき
「"リュウ"こいつ知ってる?」
「名前までは知らねぇけど最近クズやってる男がいるって噂にはなってた。消す手間は省けそうだな。」
「そっか、あの子はどーする?」
「とりあえず、連行だな。」
「…………え?」
ちょっと待って、何か話始めた、うん、で、今何て言ってた?連行?わたしを?え?
「……ってことだから良いかな?」
いやいやいやいやいやいや!良くない!絶対良くない!!
「君も困ってたよね?このあとどーするか。俺らについてきたら、解決するよ?」
「いやっでも……」
怪しすぎるーーー!
「怪しいとか思ってる?安心して良いよ。僕、警察官だから。」
そう言いながら彼は警察手帳を見せてきた。
…これはついていくべき?
まぁ正直どうしたら良いか分かんないし…。