彼女と彼らの6ヶ月の物語
つ、ついてしまった…。
ここって、普通にマンションだよね?
え?本当に大丈夫?
知らない人には着いていってはいけませんって小学生でも知ってるよね?
え、わたし馬鹿なの?
1人、あの金髪のお兄さん連れてどっか行っちゃったし…。
「あの、本当に大丈夫なんでしょうか?」
ついつい不安になって聞いてしまった。
彼らは男、わたしは女。
何かの間違いがあったら大変!!と思いながら……
しかし、その不安はすぐに拭われる。
彼の言葉によって…。
「ははっ、安心して?僕、君を襲うほど女に飢えてないから。」
「…………。」
笑いながら言った彼に少しだけ腹が立った。
そして彼は、勝手なことすると"リュウ"に怒られるし…。と、小さな声でつづけた。
広い玄関を抜け、長い廊下を通り、リビング的な空間に通され、ソファに座らされた。
広くて真っ白で綺麗なお部屋なのに、どこか寂しそう。
なぜか分からないけど、部屋を見てそんな印象をもった。