彼女と彼らの6ヶ月の物語
「名前は?」
「黒崎です……黒崎 凛。」
「凛ちゃんかー。あ、僕、ニイミタツヤ。新しいに、見るって書いて新見、それから―――――………」
わざわざ漢字まで説明してくれる新見さんはたぶん、いい人なんだろう。
そして、名前の説明が終わると
さっきまでのことを聞かれては、答えて…と続けていた。
一部始終を話終わって一息ついたとき、
もう1人の人が戻ってきた。
「あ、"リュウ"お帰りー」
「あぁ」
新見さんに比べて、ずいぶんと素っ気ない人だと思った。
そして、彼はドカッとソファに座った。
なぜか、わたしの隣に……。
「その子、黒崎 凛ちゃん。だって。」
と、新見さんがわたしの名前を代わりに言ってくれた。
「あぁ、で?」
「~~――――――…………」
完全にあたしを空気と化して、新見さんはさっき話したコトの一部始終を話し始めた。