涙ーありがとうを君にー
ーところ変わって居間に着いた三人。
「失礼いたします。
希衣、瑞穂、湖咲、
ここに参上いたしました」
希衣の静かな言葉に、
さらに静かな声でかえってくる。
「入りなさい」
その声を聞いた希衣が怯えたような顔をした。
「「「失礼いたします」」」
中に入ると、
黒いオーラを身に纏う滋行と峰子がいて、
苦虫を噛んだような顔をした霄がいた。
…暫く、沈黙が続いた。
「湖咲、状況を。
瑞穂は、傷の状況を説明せよ」
重い声音で沈黙を滋行が破った。