涙ーありがとうを君にー
−湖咲&瑠璃−
「はあ、
面倒くさっ!!
折角、
仕事終わって帰ってきたのにさっ。
もおっ!!!」
瑠璃が悪態をつきながら、一人また、一人と黒装束の者達を切り結んでいく。
「…瑠璃…
八つ当たりしてるようにしか見えないんだけど」
湖咲が遠慮勝ちに言う。
「だって、八つ当たりだもん!!
八つ当たりくらいしたって良いじゃない!?
ちゃんとぶっ倒してるんだから!!!」
瑠璃は荒れていた。
瑠璃は仕事が終わり休もうとする時に邪魔をされると凄く怒るのだ。
しかも、今回はいつもより荒れている。
一体何があったのだろうか…?
「湖咲〜
片付いた?」
瑠璃が声をあげる。
瑠璃の傍らには、
黒い塔ができていた。
最後の一人を切り結んで湖咲も声をあげる。
「はい。
じゃあ瑞穂に連絡とってみる」
「うん。
お願いね〜」