涙ーありがとうを君にー
2・権力者
もちろん、横になっても眠れず、先程の話を沸々と考える二人であった。
−湖咲考え中−
何企んでんだ!?
だいたい、俺達まだ付き合ってる訳でもねえのに…
何時だって、御祖父様達は俺達の気持ちなんて無視して事を進める。
理由だって教えてもらえない。
それに…。
こ、婚約だなんて瑞穂はきっと迷惑だろうし…。
…って、何で俺はこんなへこんでるんだー!!!
ア゙ア゙ー、もう、わけわかんねえ。
寝るッッ!!!
−瑞穂考え中−
全く、毎度の事ながらあのじじい…
いや、御祖父様達は何を企んでいるんだか…。
普通、高校生で結婚とかほんとありえないし…!?
私はともかく、
湖咲にだって彼女くらいいるだろうし、
私なんかが相手じゃ嫌だよね…。
…なんか、悲しい…。
ん!?
悲しい!?
それじゃまるで湖咲の事好きみたいじゃんッッ!!!
もう、考えるの止めたッッ!!!
おやすみ!!!
−そんなこんなで結局眠れない二人だった。