涙ーありがとうを君にー
藤宮邸の居間には、
凜、霄、優花、希衣が端座をして滋行を待っていた。
「話ってどんなかねぇ〜
できるなら、
良い報せがいいんだけどなぁ…」
凜が明るい声で言う。
「いい報せなわけねぇだろ」
霄がズバッと、
言い返す。
「…俺に当たるな。
ったく、
いつも機嫌が悪いと俺に当たるんだから」
凜がやれやれといった風に言い返す。
「はぁ!?
だいたい、
今俺が機嫌悪いのはお前がひとんとこ殴るからだろ!」
霄は霄で、
溜息をつき呆れたように言い返す。
「まぁた、はじまった…」
希衣と優花は大きな溜息をつき、
二人をほったらかして、
今日の昼飯の相談をし始めた。
それから少し時間が過ぎ、滋行が現れた。