くるみるく
…やってしまった…
まさか、こんなに早く…こんなことになるなんて…
「…くるみ、かわいい…すき、愛してる」
「…ユイくん…」
わたしは、とんでもない馬鹿だ。
一時の快感に身を委ねて、あんなこと…
それからは、ほぼ毎日続いた。
愛してると言われて、抱かれて。
仕事はどうしたのか、と聞くと
ちゃんとやってる、と言う。
どんな仕事なのか…外出もあまりしてる姿を見ない。
けれど、いい所に住んでるし、食事にも何不自由ない。
そんな中で私もおかしくなっていたのかもしれない。
「くるみ、愛してるよ」
「…私も、すき」
こんなことを言うまでになってしまった
完全に敗北だ
でも今までこんなに愛してくれる人なんていなかった。
私だけを見てくれて、私だけを大切にしてくれる…
そう思うと、自然と好きと思うようになってしまった。
監禁生活も長く続いて、感覚がおかしくなっていたんだと思う。
けど、こんな生活も悪くないと思っていくようになっていった。