くるみるく
「覚えてるよ。覚えてる。
ゆいくんが、ゆいとくんで…私はゆいくんが好きで、つまり、ゆいとくんが好きで…?」
「1回落ち着け。
…それ、知らなかったのか?」
「そんなこと…聞いたことなかった…」
「…おまえ、どこで何してゆいとと出会ったんだよ」
「…海斗くんには関係ないよ。あたしたちの問題だと思うから、ほっといて。
…そうそうハンコだね」
そうして、部屋に入ろうとすると
ガタンッ
「きゃ…!!!」
海斗くんがいきなり部屋に入って
私を後ろから抱きしめた。
「な、にしてるの。はなしてはなしてはなして!!!!!!」
「うるさい。俺はお前のことずっと好きだったんだぞ!?
いなくなってからも気が気じゃなくて…なのに…なのに…!!!」
「…や、めて。はなして。警察呼ぶよ」
「…警察呼ばれるのは困るけど、このままだとお前が消えちまうような気がする。
ゆいとが悪いとは言わない。でも連絡ぐらいちゃんとしようぜ。
なぁ、帰ってこいよ…」
「…いや…!!!!」