私は暇じゃない
「なによ。友達がこんなに死んでるのにリョーヘイは黙ってるの」
「んー」
死んでるのにってか。
確かに色々と混ざりあって死にそうなのは本当だ。
突っ伏したまま突っ込むと、「みちるさ、わかってたんだろ」と亮平の冷静な声に、まこちゃんが「えっ」という。
「智治と洋子がデキてるって」
「うん」
「えぇ!?ちょ、えぇ!?」
智治というのは、私の彼氏である。で、洋子というのは友人だ。
あの智治と、洋子と。
友人だから、彼氏を紹介したり会ったりすることはあるだろう。だが、いつしか見ていると、ん?となることが増えた。よぎるのはあまり良くないこと。だって、友人と自分の彼氏が付き合ってるだなんて信じられるものか。信じたくないだろう。彼氏だし、私の友人なのだから。
だが、だが――――。
とあるもので、事実だとわかった。