恋人はご主人様
うわー、怪しんでる…。
まあランニングしながら話す内容じゃないですしね…。
「…そうだな、んー…控え目で、優しい感じの子かな」
「へー、そうなんですか…」
望みはないですね。
あ、断定してしまった。
けど、見事に正反対だ…。
これは本当に、無理かもしれない。
…あ、そうだ、思い出した。
「じゃあ今気になってる子とかいないんですか?」
「あー…えっと、…こら!ムーア!」
もう少しで聞けるかと思ったら、むーさんが鳥を追い掛けて行ってしまった。
まあ…アイリッシュ・セッターだし、よくあることですかね。
本能が残ってるんでしょう。