恋人はご主人様
確かに、中毒騒動になったら倒産寸前になるよな…。
「井上、ごめんな。
井上は何も関係ないのに、働かせちまって…」
「気にしないで下さい!
卒業まであと1年半もないんですよ?
ここまで一緒に頑張ってきたじゃないですか」
どうせなら一緒に卒業したい。
そう思うのは、悪いことじゃないですよね?
「井上…本当に、ありがとう…!
ありがとう、いつか必ず…恩返し、するからな…!」
ぽんぽん、と頭を撫でる。
曇り空を見上げて、微笑んだ。