恋人はご主人様
―カツン…
何か硬い物がシャベルの先に当たった。
まさか…。
急いで掘り出すと、銀色の缶が出てきた。
河谷くんと顔を見合わせて、試しに開けてみると…
データらしきものが、入っていた。
「ふふ、日頃の行いのお陰かしら」
何て笑う絢菜さんを凝視した。
僕たちが何日も費やしても、出てこなかったのに…。
まさかこの人、グルなんじゃ…?
何て思ってしまっても、仕方ないと思う。
運なのか、偶然なのか…。
ふ、と鳥肌が立ってるのを感じた。
これが絢菜さんだから、怖いんだ…っ。