恋人はご主人様



「…どうかしたんですか?」

「ばっ…察しろよ!!」


―バシッ


「ったぁ…!」


平手打ちが頭に炸裂した。

グラグラする…っ。

けど赤い顔を見れば怒る気にもならなくって

頭を擦りながら聞いた。


「言って下さい」

「…だから、あたしの…告白するのを、手伝ってほしいのっ!」

「告白…?って、あぁ…」


好きな人にする…。

ということは、崎本さんには好きな人がいるってことですね…。


「それで、どうして僕に?」

「…アタシ、あんま女らしくないし…。
 アンタならほら、絢菜サマの犬だろ?
 だから女らしいってこと、詳しそうだから…さ」



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