アタシ…男子校に潜入しちゃいました!?〜キケンな男子に囲まれて〜







気持ちを伝えるだけ。


それだけなのに、凄く勇気がいるし、凄く時間もかかった。



きっと、会ったときから流の事を気になってたのかも知れないね?



でも、自分の気持ちに素直になれなくて…


自分の気持ちに気付くことが怖くて…。



それで…

幼なじみっていう、何とも言えない関係を崩すことが…


簡単な事が…
汐音には大きな事だったんだ…



アタシは流の顔に近づくと…


もう冷たくなってしまった唇にそっとキスをした。



きっとこれが最後のキス。


もう流の唇は冷たくて…
温かくない…。



それが、ただ流の"死"を静かに表していた。



何でだろうね…?
涙が出てこないんだ。


悲しいのに…
涙が出てこないんだ。





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