三代目J Soul Princess
*4*番外編*剛典side*

今日は健二郎さんと紗奈と俺の三人だけ。

紗「剛典さん」
岩「なーに」

いつもは健二郎さんに絡みにいく紗奈が珍しく俺に話しかけてきた。

紗「剛典さんって彼女いるんですか?」
健「!?」

紗奈の質問にも笑ったけど、そのときの健二郎さんの反応にツボってしまった。

岩「なになに?俺のこと好きなの?」

しかし、表情には出さずに演技をしようと決めた。健二郎さんの反応を楽しみたい。

紗「いや、違いますけどね」
岩「チッ」

おっと。思わず舌打ちしてしまった。紗奈が俺を好きな展開ならもっと面白かったのに。

紗「なんか舌打ち聞こえましたけど…」
岩「なんでもない!彼女はいないよ」

危うくバレるところだった。気をつけよう。

紗「そうなんですか!よかったー」
健「!?!?」

健二郎さん、目見開きすぎです。(笑)

岩「…よかった?どうして?」
健「……………」

紗奈の返事を俺よりも待っている健二郎さん。

紗「剛典さん王子様だから」
健「!!!!??!!?!?!!!?」

これは俺でもびっくりしたけど、やっぱり俺よりも驚いている健二郎さん。

岩「紗奈の?」
健「;;;;;;;」

泣きそうなのか、焦っているのかわからない表情をしている。

紗「みんなのに決まってるじゃないですか」
健「!!!!!!…ホッ」

あからさまにホッとした健二郎さん。このままじゃ面白くないから、もう一芝居、打ってやろうかな。

岩「…俺、紗奈だけの王子様になってもいいけど」
紗「え、剛典さん…」
岩「紗奈…」

超かっこつけて、わざと紗奈の方に顔を近づけた。紗奈はびっくりして、ちょうど俺のことを見つめている感じになっている。

健「や、やめろや!!!!岩田ーー!!!!」
紗「うわ!なに!健ちゃん!」

さすがに我慢ならなかったのか、突然立ち上がって叫んだ。紗奈もつられて慌てている。

岩「あはは!健二郎さんおもしろすぎ!!」

俺もこらえきれずに笑いだした。

紗「え、なになに??」

健二郎さんの顔芸(?)は紗奈の後ろで繰り広げられていたので、一切状況を把握できていないかわいい妹。

岩「俺らがこの会話してるとき、紗奈の後ろであたふたしてたよ(笑)」
健「言わんでええねん!そんなこと!!」
紗「あたふた…」

健二郎さんは騒いで必死にごまかそうとしてるし、紗奈は真剣に考えてる。なに、この兄妹。(笑)

健「お前も気にせんでええからな!?てかなにときめいてんねん!!!こんなやつに!!!」
紗「は、え?ときめいてないよ?」
健「は、?」

ときめいてないよ、はなかなかきつい。けど、それをさらっと流すのが俺。

岩「俺って演技ウマーイ」
健「こ、この、嘘つきわんこ!!!!」
紗「待って、なにが!?!?」

まだ騒ぐ健二郎さんと頭にはてなをたくさん浮かべている紗奈。やっぱり何年いても三代目は飽きないな。
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