立志伝



(確かにあれは玖葛…。たが何故ここに?見た所一人で来たわけではないようだが。)


突然の息子の登場の理由が分からず不思議がる葛螺。


しかし高杯はと言うと…


「フフ…。」


「?何だ。」


「いえ、何でもありませんよ?…クス」


どうやら玖葛がいる理由に隣を歩く主よりも先に気付いたようだ。



「王、私はここで下がらせていただきます。」



「…ああ。今日もご苦労だった。」


それを聞くと高杯は一つ頭を下げ踵を返したのだった。


一方で玖葛がいる理由をまだ分からずに葛螺は歩みを進めた。
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