僕が産まれてきた理由
僕が
「あー」
って声を出したり
手足をバタバタさせたりすると
ママはすごく喜んでくれた。

首が座り
寝返りもヒョイっと。

「がんばれッがんばれッ」

ママはいつも応援してくれる。

どこに行くにもママと一緒。

オレンジ色のベビーカーに僕をひょいっと乗せて
勢いよくもちあげ
階段をたくましく下りていく。

春って言う季節が来たよ。

ママはおなかについたお肉が嫌みたい。

「痩せたる!」

なんかママが燃えてる・・・。

僕は寝返りも上手にできるようになって

あっちにコロンこっちにコロン。

ワーイ。
コロンコロンしてたら玄関の靴の上に・・・。

ママー助けてー!

「ZZZ」

ママ寝ちゃってるよ。

うーん・・・。

無理。

「うわ!!何してんのあんた!!」

ママはやっと起きてきて僕をフワフワの
お布団に戻してくれた。

「えー。玄関はあかんでぇ・・・。」

その日から僕対策に柵がつけられた。

コロコロするのも飽きてきたし
今度は前に進もう!

なかなか進まないや。
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