お兄ちゃんと秘密のキス
「なぁ。ゆきな…
戻ってこいよ…ッ」
俺を一人にすんなよ…
涙が止まらなかった。
ゆきなは、いじめられながら、
俺の前では、偽物じゃない笑顔で咲いていた。
俺の前では……。
俺は
お前の彼氏失格だったな…。
──ゆきなの事があってから、俺は学校に行かなくなった。
ゆきなの面影がある学校は、苦痛以外何も感じない。
そんな俺を見かねて、
父親は、俺を転校させた。
その学校が、今の学校。