お兄ちゃんと秘密のキス
私は言葉が出なかった。
ただ、黙ってゆめかの声に耳を傾けるだけだった。
「ねえ、ひかる?
あんたはさ、どっちをとるの…?
屋良くん?それともお兄ちゃん?」
鋭い言葉だった。
そんなの、決められない、優柔不断な私にとっては…
「分かんないよ…。
どうしたらいいか。」
だから、それをゆめかに相談しにきたんじゃないか。
「はいはーい。ひかるさんに、ゆめかからの助言です!」
「あ、はいどうぞ…っ」
彼女が挙手した。