お兄ちゃんと秘密のキス
夜の公園
ひかるside
もう、どれくらい走っただろう……
来たばかりの土地で、
道など全く分からなかったけど、
私は誰かに見られたくなくて、
ただただひたすら走った。
──ついた先は、小さな公園だった。
私は木でできたベンチに腰かけた。
「なぁにしてんだろ、あたしは。」
ダメだな。
思い出せば思い出すほど、
涙が溢れてとまらなくなる。
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