お兄ちゃんと秘密のキス

｢もう頭がこんがらがってきた。｣


｢で、今まで何人もが告白しようとしたけど、
あんたは、"ごめん、忙しいから"とかいって帰っちゃうらしいし。

しかも屋良くんという勝てるはずもないイケメンな彼ができちゃったし？

だから、男子は諦めて遠くから見てる…ってわけよ。｣


｢うーん…

あ、でも確かによく"ちょっと時間ある？"とか普段喋らない男子から聞かれて
怖くなって逃げてた。｣




もしかして…それが…？



｢そう。それが告白よ。｣



｢うっわ！
あたしめっちゃ惜しい事したっ｣


｢おい。そこかよ。｣



ゆめかも呆れ顔だ。



しかしびっくりした。


何気に私モテてたんだ。


なんか、嬉しいような嬉しくないような。




｢だーかーら！
ちゃんと気をつけてよ？｣


｢はぁい｣


私は力無く返事した。