お兄ちゃんと秘密のキス


「信じれない。

っていうか、信じないもん。」



私はそっぽを向いてやった。


だって、

いきなり家を出るとか、

しかも連絡先を教えないとか

そんな事を言ってくる人を
信じろ、と言う方がおかしい。





「だよな。
ごめん、変な事言って。」



彼はそれ以上は何も言わなかった。











そして、その時何を言おうとしていたのかを知るのは

それから3年後。









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