お兄ちゃんと秘密のキス












「もう、行くわ。」













かなたはぼんやりと時計を見つめた。



「も…う…行くの?」







「ああ。

親父たちと顔合わせたくないんだよな。

それはきっと親父も思ってるから。」





「そんなこと…!

オジサンはきっと…
かなたに会いたいよ!!」






「はいはい。

お世辞なんていいからさ。

服着たいし、部屋出て?」










「あ!!」



そうだ。


上裸だったね、かなた。



私はそそくさと退室した。


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