消えちゃえっ!
 さっきまで、窓の外は胡散臭いくらいに、青い海のような空が広がっていたというのに、今はごろごろと猫が喉を鳴らす声を、盛大にスピーカーでながすような音をたてながら、暗雲があちこちで光っては、雨粒と電光石火を降らせている。
 そのわりに薄明るい、こんな天気は見たことないなぁとぼんやり空を見上げた。
 乙女はいつの間にかこの教室を出て行ったらしく、雷がストロボ写真を撮る様に照らす教室には、僕と、同じく途方にくれた机や椅子なんかが残っているだけだった。
 ……大体、ここはどこなんだ?
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