【童話】雨に恋して
れいくんが学校を休んだ。

いつも短パンとランニングシャツを着て走り回っていたから、風邪をひいたのかと思った。


先生が、れいくんのおうちにプリントを持っていってくれる人、って言ったから、わたしは一番に手をあげた。


なのに先生は、しのちゃんのおうちは方向がちがうわ、と言った。

けど、わたしはママの車で送り迎えをしてもらっていたから、ママにおねがいします、って返事をした。
先生はにっこり、おねがいね、と笑った。




わたしはママにたのんだ。
れいくんにプリント持っていって、って先生に言われたの。

そしたらママはれいくんのおうちまで連れていってくれた。


ふるい大きな門に、かんじがかいてあった。
ママは車でまってるから、はやくれいくんに届けてあげなさい。
ママはわたしを車からおろすと、また車にのった。


大きな門のについている小さな扉をくぐって、わたしは庭にふみこんだ。


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