【童話】雨に恋して
つぎのひ学校に行くと、れいくんが、ながそでのシャツを着ていた。
少しセキをしていたから、風邪をひいたんだと思う。


れいくん、大丈夫?
大丈夫だよ。ながそで着てきたから。


学校でながそでのれいくんを見るのはみんな初めてだったから、休み時間になるとれいくんの周りにひとがきて、なんでながそでなの?と聞いていた。

だけど、わたしはきのうのうちにながそでのれいくんを見ていたから、ちょっとだけゆうえつかんだった。


授業がおわって、先生がおはなしをして、みんなが教室からでていくとき、外がピカッと光った。

かみなりだ。
わたしはママに電話をしていつもの場所にお迎えに来てもらおうとしたけど、いつもの場所は昇降口からちょっと遠くて、濡れないで行くのはタイヘンだ。
だってわたしはカサを持ってきてないから。

それにかみなりもこわい。


わたしは昇降口で靴を外靴にはきかえて、そらをみあげてた。


そこに、真っ青なカサがわたしの頭を覆った。


れいくん。
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