恋する任務は美しい〜メガネ上司の狼さんと訳あり隠密行動〜
「本当でしたら最上階にしてさしあげたかったんだけど」
「ここで十分です」
あおいさんとともに21階へ降り立つとエレベーターホールから向かって通路を渡り、一番奥の部屋を提示された。
ドアを開け、あおいさんが自ら白いブラインドを上げる。
大きな窓が目の前に広がった。
「きれい」
わたしの言葉にあおいさんが満足そうに目を細めて笑っていた。
天井までのびる大きな窓からは観覧車はもちろん、奥にそびえる海には雲間から太陽の光が差し込み水面を照らしている。
ホテルの手前には会社でもみることができる港や大きな橋がみえる。
窓のそばに白い大きなベッドが備え付けてあった。
大きさはクイーンサイズぐらいだろうか。
一人で寝るには広すぎる。
「ここで本当にいいんですか?」
「萌香さんにはウチにいてもらわないと。これぐらい用意しても足りないぐらいよ」
「で、でも、ここまでしてもらえるなんて」
逆にあおいさんや大上部長に期待されているようで気持ちが重くなる。
「やめる話はナシにしてくださる? まだ仕事、成し遂げてないじゃない」
「……仕事ですか」
「これから大事なプロジェクトがはじまるの。それには萌香さんの手助けが必要になってくるわ。それからでも遅くはないと思うけど」
「あおいさん……」
「萌香さんらしさを十分に発揮できると思うわ」
わたしの言いたい気持ちをわかっているのかわからないまま、部屋の中を案内してくれた。
シャワー室と寝室の隣に小さな冷蔵庫とともにシンクが備わった簡単なキッチンが備わっている。
ホテルに住めるなんて、夢見たいだ。
浮かれる気持ちが半分、これからの仕事に不安を覚えるのが半分だった。
「ここで十分です」
あおいさんとともに21階へ降り立つとエレベーターホールから向かって通路を渡り、一番奥の部屋を提示された。
ドアを開け、あおいさんが自ら白いブラインドを上げる。
大きな窓が目の前に広がった。
「きれい」
わたしの言葉にあおいさんが満足そうに目を細めて笑っていた。
天井までのびる大きな窓からは観覧車はもちろん、奥にそびえる海には雲間から太陽の光が差し込み水面を照らしている。
ホテルの手前には会社でもみることができる港や大きな橋がみえる。
窓のそばに白い大きなベッドが備え付けてあった。
大きさはクイーンサイズぐらいだろうか。
一人で寝るには広すぎる。
「ここで本当にいいんですか?」
「萌香さんにはウチにいてもらわないと。これぐらい用意しても足りないぐらいよ」
「で、でも、ここまでしてもらえるなんて」
逆にあおいさんや大上部長に期待されているようで気持ちが重くなる。
「やめる話はナシにしてくださる? まだ仕事、成し遂げてないじゃない」
「……仕事ですか」
「これから大事なプロジェクトがはじまるの。それには萌香さんの手助けが必要になってくるわ。それからでも遅くはないと思うけど」
「あおいさん……」
「萌香さんらしさを十分に発揮できると思うわ」
わたしの言いたい気持ちをわかっているのかわからないまま、部屋の中を案内してくれた。
シャワー室と寝室の隣に小さな冷蔵庫とともにシンクが備わった簡単なキッチンが備わっている。
ホテルに住めるなんて、夢見たいだ。
浮かれる気持ちが半分、これからの仕事に不安を覚えるのが半分だった。