復讐の女神
「復讐は失敗して、私は不幸のまま。
けど、彼は幸せになっていく。
こんなの絶対認めない」

ゆりはナイフを持つと、ナイフの刃を見ながら
ゆりは言った。

「弘樹さんが手に入らないんだったら
復讐をもう一度実行すれば良い。今度こそ、
弘樹さんを殺して私も死ぬ。」

ゆりは、ナイフを見ながら涙を流した。
ナイフの刃に映る自分の泣き顔を見ながら
まるで弘樹に話しかけるように言った。

「ごめんね、弘樹さんが他の女性と一緒になるなんて
想像しただけで耐えられないの。
今度こそ、私は嫌われるでしょうね。
でも、もういいの。どうせ、死ぬんだから
何も恐れることはないのよ」

ゆりは、ナイフを鞄に仕舞うと明日のパーティーへの準備を始めた。
明日が私たちの最期の日。
ゆりはそう思うと
怖くもあったが嬉しくもあった。
なぜなら、復讐も彼もどちらも手に入れられると思ったからだった。




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