復讐の女神
「それでは2人の歓迎を祝して乾杯ー!」

「「カンパーイ!!」」

ガツン、ガツンと心地いいジョッキのぶつかる音が鳴り響く。

「七瀬さん、お疲れ様です!」

「お、お疲れ様です!」

ゆりも色んな方と乾杯をしてからマンゴーサワーを一口飲んだ。

「ね、ね、七瀬さんってどこ住んでるんですか?」
「普段何してるんですか?」

普段仕事ではあまり関わらない人達がゆりの前に集まり
引っ切り無しにゆりに質問をしていた。

「あ、えーと・・・」

ゆりが困っていると
「何々、俺も混ぜてよ」と言って石井がゆりの隣に腰掛けた。

「なんの話をしてたんすか?」
石井が嬉しそうにゆりに話しかけると
「みんなで七瀬さんに質問攻め〜」と
山田チームの古谷が応えた。

「えー俺も知りたいっす」と少し上目遣いに石井がゆりの方を見たので
不意にゆりはドキっとした。

「あ、でも、その・・・」

すると山田チームの近藤が
「やっべー、七瀬さん困ってるよー!超可愛いー!」と
からかってきた。

更に困ったゆりは顔を赤らめ黙り込んでいると
「ってか、七瀬さんの方が年上なんだからその態度は失礼でしょー!」と
古谷が応えた。

「そんなこと言ったって、七瀬さん俺よりも若く見えるし。
だけど本当はいくつなんでしたっけ?」

「36です。。」

「うわ!見えねー!俺、全然七瀬さん有りだわ!」

「あ、ありがとうございます」

ゆりにとって好感を持たれることは
嬉しいと思うことより
恥ずかしさが勝っていた。

「ね、七瀬さん俺とかどうっすか?俺、24なんすけど」

「もう、その辺にしとけよ。七瀬さんが困るだろ」と
石井はゆりをフォローした。
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