復讐の女神
ゆりが経緯を説明すると片山課長に「今から会社に来れるか?」と聞かれた。

「あ、はい。大丈夫です!行けます!」

「そうか。とりあえず片っ端から明日納品が出来ないか
輸送会社に電話して確認してほしい。
俺はこの後、石井に電話して現状を確認するから
また指示を出す。俺も会社に向かうから」

「本当にすいません!!」

「気にするな。とにかく急いで対応してくれ」

「はい!分かりました!」
そう言って電話を切るとゆりは急いで会社に向かった。

事務所に到着すると既に片山課長は出勤していて
誰かに電話をかけているところだった。

彼の私服は、シックな色のVネックにジャケット、
下はチノパンというお洒落な出で立ちだった。

ゆりが、彼の格好良さに一瞬見とれていると
電話を終えた片山課長が「来たか」と声をかけ
ゆりの方を見た。

ゆりは慌てて「休日にすいません!」と言うと
「いや、今日は特に用事がないから大丈夫だ」と片山課長は応えた。

「経緯報告書が必要らしい。作れるか?」

「は、はい!作ります!でも、トラック手配の方は・・・・」

「俺の方で掛け合ってみるから大丈夫だ」

そう言うと片山課長は事務所を出てしまった。

ゆりは、PCを開くと経緯報告書の作成に取り掛かった。
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