猫の恋人
思ってたとおり、今の時間は通勤時間でサラリーマンなどがゴロゴロうじゃうじゃいる
………押しつぶされるぜっ
「ぐふっ……ぶへ…」
まじ死にそう…っ
つかなんでわたしがこの時間に電車に乗らなきゃ行けないんだ
これもすべてあの馬鹿生徒会長のせいだ
ブツブツ文句をあくまで心の中で唱えてるといきなり腕を引っ張られた
「うあ」
「キミ大丈夫?埋もれてたよ」
そう言って少年はわたしを出入り口のほうに引っ張ってくれた
少しスペースをあけて彼がわたしをかばうように立ってくれたためさっきより断然楽になった
「あっありがとうございました」
同じ駅に学校があるらしく、(学生でした!)一緒に降りた
「いえいえ」
ニッコリ笑う彼はとても綺麗で思わず見とれてしまう
「…それにしても」
「はい?」
「キミは猫みたいだな」
「……ほ?」
「子猫みたいだ」
そういってわたしの頬をなでなでと触る
「ひゃ…」
「はは、可愛い反応」
少年は180センチあるであろう長身を少しかがめてわたしと目線をあわせるとわたしの頬に唇を軽く押し当てた