いんぐりっしゅ・てぃーちゃー♂先生は幼馴染み♀
売り場をブラついていると彩夏ちゃんが、

「愛ちゃん?買わないの?」

『ん~?・・・うん。私はいいや~』

「お父さんとかには?」

『あっ・・・うちお父さん居ないんだ』

「えっ!?」

『言ってなかったっけ?小さい時に死んじゃってさ』

「そ、そうなんだ・・・ごめんね?」

『え~?何で?謝らなくていいよ?』

言ってなかった私も悪いし、何よりそれで気使って欲しくないから。
ただ、他の人よりも早くお父さんを亡くしてるだけだから。。。

『だからチョコはいいや。義理あげる人もいないし』

すると会話を聞いていた同級生が、

「愛ちゃん、好きな人いないの?」

と、ニヤケ顔で聞いてきた。
その問いにビックリして、何故か彩夏ちゃんと目が合っちゃった(汗)

『い、いないよ!?』

ホント~!?と詰め寄ってくる同級生。
だけど私は”いない”の一点張りでその場を凌いだ。
納得のいってなさそうな感じだったけど、とりあえず分かってもらえた様子。

ふぃ~と一息つくと、彩夏ちゃんが小声で

「あのさ。いいの?先・・・幼馴染みには・・・」

『え?・・・いいの×2!もう好きじゃないんだからさ~』

彩夏ちゃんに心配かけたくなかったから、目一杯強がってデパートを後にした。
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