いんぐりっしゅ・てぃーちゃー♂先生は幼馴染み♀
ピンポーン

久しぶりに押すボタン。
はーいと遠くから呼びかけに応じる懐かしい声。

『こんばんは(笑)』

「あら!愛ちゃ~ん♪久しぶりね?どうぞ×2」

目の前にはケイママさん。
笑顔で迎え入れてくれた。

「ご飯は?食べてく??」

『いえ、食べてきました』

「あら、そう・・・」

時計は午後の10時近くをさしているのに”ご飯は?”と聞いてくるママさん。
オイラが前にどんだけご飯を食べに来ていて、それが定着していたのかが窺い知れた(笑)

『圭佑さんに呼ばれて。部屋にいます?』

「圭佑~??えぇ、上にいるわよ」

『お邪魔します』

フカフカのスリッパを履き2階のケイ兄の部屋へ。
小・中学時代から何回も何十回も何百回も遊びに来ていた家だから、どこに何があるのかすぐ分かる。
ケイ兄の部屋も間違う事無く行ける。

だけど・・・

階段を一歩一歩のぼる度に、心臓がドクンドクンして息苦しくなってきた。
部屋の前に着く頃には手が震えちゃって・・・。

約9ヶ月間。

9ヶ月間来ていなかっただけで、10年以上来ていたという「余裕」が全く無くなってしまった。
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