裏☆不器用なキミ



今日も相変わらず蒸し暑い授業中、俺、加島陽(かしま よう)は下敷きで扇ぎながら黒板をぼんやり見ていた。


そして隣りでは、毎回お決まりの問題に悩んでいる、佐川ハル(さがわ はる)がいた。


「う゛ぅ――…ん‥、今日は微妙な風なんだよねぇ…
の割には太陽めっちゃ照りついてるし…

…ん゛ん―――…灼熱地獄の中の女神にするか、このままハゲのむさっくるしい授業を聞くか…

なんて究極の選択なんだ…」



なんだその笑える独り言。


ボソボソ呟いた中の“ハゲ”に反応したザビエルが凄い眼力で見ていることに気付いた。


あそこの距離で聞こえてるとは…

よっぽど気にしてんだな

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