裏☆不器用なキミ



それに気付かない佐川はまだ眉間に皺を寄せて悩んでいる。


「なぁ」


小声で話しかけてみるが、全く気付いた様子が欠片もなく、未だにブツクサ言いながら真剣に悩んでいた。


「なぁ、佐川?」

「へェ?」

スットンキョウな声を出した佐川にクラス皆が注目した。


「佐川、どっかわからないところがあるのか?」

“ハゲ”にキレているであろうザビエルが、ムッとしたまま問いかけた。

「…ごめんなさい、なんでもないです」

と佐川は苦笑いしながら言うと、そうか、で終らせ、ザビエルが授業を再開する。


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