武士(もののふ)は黙して座する
御影市は、今から数百年前は小さな城下町だった。

数万石の小さな国で、力こそないが人望厚い城主により、国は程々に栄えていたという。

時は戦国、乱世の時代。

小国が大国によって支配されるのも当然の成り行きだった。

然したる抵抗も出来ぬまま御影の城下町は炎に包まれ、篭城した城の者達は大国の武者達に城門を破られ、城内に攻め入られ、次々と斬殺された。

一夜にして滅亡した御影の城下町。

その城跡は、現在も御影市の小高い山頂に、石垣だけとなって残っている。






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