ダイヤモンド
「ちょっと雅どこいくの!」
「友達と待ち合わせー」
「気をつけてね!」
返事をしないで家を出た。
「いってー!うわっ血出てんぢゃん!!」
急ぎすぎてドアで足をうった。どうでもいいから早く行こう。
――――
「おっせーんだよばか。」
「何その言い方!」
「ぶ(笑)嘘だよー」
拓かわいい・・・って思った。心臓が飛び出そうなくらい。もうやばかったんだ。
「あっそ!」
こんな風にふるまわないともう拓を抱きしめてしまいそうだった。
「それにしても暇だよな」
「公園来ても暇なままだねー」
私は今日拓とであった。今日であって私は拓に一目ぼれしちゃった。
こんな事初めてなんだ。もちろん拓は私に好きって気持ちがこれっぽっちもないと思う。でも私は大好きなんだ。
私は拓の顔をじーっと見た。
「何見てんだよ」
「あ、ごめん」
「やっべーもう12時だ」
「ほんとだね!」
「雅帰らなきゃあぶねーぞ?」
「うん!」
心配してくれてんのかな。早く帰りたいのかな。
「送ってやるよ」
「ありがと」
――――――
「じゃあな」
「ばいばーい」
「ただいまーって寝てるし」
寝てるお母さんを起こさないようにそーっと二階へ行った。
「はぁー・・・なんで伝わんないんだろー・・・」
大好きで大好きでもうとめらんないんだよ。この気持ち今どこまで届いてますか?
ふりむいてよ。こっちにきてよ。そればっかりを願うんだ。
「おやすみー」
そっとそうつぶやいて目をとじた。