OUTⅡ
00:第二の悲劇


「…………母さん……」


白いはずの床は、少し濁った赤になっている。

そのすぐの場所で倒れている母の手を握りしめると、少年は静かに涙を流した。


「……なんでなんだよ、母さん…」

なんで、こんな事になったんだ?

誰のせいなんだ?


少年は自分の足元に落ちてある薄汚い紙を、灰色の瞳で睨みつけた。



……………神崎、永遠



そう呟き、少年はまた泣いた。



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