OUTⅡ
それから、一ヶ月位経った頃。
なんとか精神は元に戻ってきたものの、相変わらず部屋に引きこもってたイヴは、朝のニュースを見ていた。
『今日のお天気は快晴…』
ピッ
『芸能人の松井が』
ピッ
特に見るものもなかったので、適当にチャンネルを変えまくった。
まぁ、これが日常茶飯事になっていたのだけど。
だが、この日、初めてちゃんとした事実を知った。
『今日、ヨーロッパ諸国の●●で、神崎永遠らしき人物が見つかりました。』
「………え……」
あるチャンネルを変えた瞬間、アナウンサーが神崎永遠の名前出した。
まさか、でも…
イヴは無言のままテレビを見る。
『神崎永遠はゲームで大量に殺人を犯した後、ヨーロッパ諸国に脱出したもよう…現在の所、行方がはっきりとわかっていません』
この一ヶ月間、
『神崎永遠』という…人物は、とっくに亡くなっていたと思い込んでいたイヴにとってそのニュースは、とても衝撃的だった。
ネロを見殺しにした神崎永遠…という存在は、
まだ生きている。